ミキサーミルMM400は、先代の登場から15年の時を経てモデルチェンジした。20mlまでの少量の試料を乾式・湿式・凍結で粉砕を行える汎用性の高いボールミルです。試料や懸濁液を30Hzの周波数で数秒以内に混合・ホモジナイズし、短時間での粉砕が可能です。
コンパクトな卓上型で、従来のホモジナイザー処理だけでなく、DNA/RNAやタンパク質抽出のための細胞破砕にも適しています。最大99時間という長い粉砕時間が可能になりメカノケミストリーなどの研究用途にも幅広く対応できます。
MM 500 NANOとMM 500 VARIOは、粉砕原理は同じですが周波数35Hzで振とうし、より高い粉砕力を発生させることが出来ます。MM500コントロールは、試料を冷却または加熱する必要があるアプリケーションに最適です。レッチェのミキサーミルは、ご要望に応じて様々な特長のある機器から最適なものをお選びいただけます。
"私たちは、安定同位体や脂肪酸分析の前に、筋肉、皮膚、肝臓、無脊椎動物全体のサンプルをホモジナイズするためにMM 400を使用しています。MM 400は高速で、サンプルのホモジナイジングを一貫して徹底的に行うことができます。この機械は酷使されていますが、機械的な問題はありません。"
Bruno Rosenberg
Fisheries and Oceans Canada
"凍結した組織サンプルの均質な粉末化に最適です。"
Kristen Cooke
University of Sydney
"同位体分析用の土壌や植物原料の調製に最適です。"
David Mitchem
Virginia Tech
"医療技術において、世界で最も効果的な機器。
"
Muhammad Naveed
First Global Link
"MM400をライブラボに使用できるのは嬉しい。XRFマーケットプレイスの標準機として指定されるでしょう。"
Gye Ryoung Lee
Gachon University
"いつもながら、操作が簡単で優れた機械です。希望する粒子径への高速粉砕が可能です。"
Hanna Kaliada
Vivex Biologics, Inc.
"今まで使ってきたボールミルの中で一番良いものです。操作や取り扱いが非常に簡単です。"
Xinle Li
Clark Atlanta University
"私は、インドのIISER Kolkataでこの機械を使用したことがあります。とても効率的で、手軽で便利です。買う価値があると思います。"
Surojit Bhunia
Northwestern University
サンプリングから分析までのプロセスでは、再現性が最も重要です。校正可能なラボ機器は、毎回最小の標準偏差で再現性のある結果を保証します。これは、異なる場所で使用した結果を比較する場合に特に有効です。
MM400は、校正可能な最初のラボ用粉砕機です。レッチェは、最初に粉砕機の時間と周波数を校正し、再現性のある粉砕プロセスを保証するために、定期的な校正サービスを提供しています。
この機能は、特に以下のような場合に適しています。
Reproducibility is a fundamental principle of scientific research and is essential for ensuring the credibility and reliability of scientific findings. The Mixer Mill MM 400 was tested regarding the reproducibility within a mechanochemical reaction, and it could be proven that it provides excellent reproducibility during several repetitions, for both clamping positions, and also between different devices. [1]
Minor variations of the frequency from 30 Hz to 29 Hz or 28 Hz have an influence on the yield of the reaction. It is of fundamental interest that the mixer mill maintains a set value, e.g. 30 Hz, and does not deviate from it. A premise which is fulfilled by the MM 400 which comes with a calibration certificate.
The mechanochemical reaction γ-Al2O3 + ZnO -> ZnAl2O4 was conducted for 30 min using 25 ml grinding jars, 2 x 15 mm grinding balls, 1 g educts, at 28 Hz, 29 Hz and 30 Hz five times in a row. The comparison between left and right clamping station showed highly reproducible results, also the comparison between the 5 trials.
XRD patterns after the mechanochemical reaction γ-Al2O3 + ZnO -> ZnAl2O4: Left: Grinding at 28 Hz, 29 Hz and 30 Hz, results after 5th reaction. Middle: Comparison left and right grinding station at 28 Hz 5th reaction each. Right: Reaction 1 to 5 at 30 Hz, right grinding station. Results presented by the group of Claudia Weidenthaler. [9]
The experiments were repeated using another MM 400 device to compare the results between the two mills. Again, the excellent reproducibility was verified for the 5 tests conducted at 30 Hz, for both, left and right grinding station.
ミキサーミルは、生体試料のホモジナイズによく使われます。酵母、微細藻類、細菌などの細胞破砕には、小さなガラスビーズを用いたビーズビーティングと呼ばれる方法が確立されています。この工程では、試料を予冷することで温度上昇を最小限に抑えることができます。
MM 400は、DNA/RNAやタンパク質の抽出のために、最大240mlの細胞懸濁液を効率的に破砕することが可能です。感染症の正確な診断のために、アダプターを使用することにより、8 x 30 mlボトルまたは10 x 5 mlバイアルに組織から無傷の細菌を分離することが可能です。
MM 400は、以下の容量を持つバイアル用のさまざまなアダプタを装着することができます。
20 x 0.2 ml / 20 x 1.5 or 2 ml / 10 x 5 ml / 8 x 30 ml / 8 x 50 ml
海外ではカンナビス(医療用大麻)花など25~30gの植物原料を粉砕するために、円錐形の遠心分離機がを使用します。また、緩衝液に浸した新鮮な肝臓など、最大8個の組織サンプルを、ステンレス粉砕ボールやジルコニア粉砕ボールを使って、この50mlチューブでホモジナイズすることができます。バイアルにかかる機械的ストレスをできるだけ低く抑えるため、緩衝液や試料の充填頻度を少なくし、充填量を多くすることをお勧めします。
ミキサーミル MM 400 - カンナビス(医療用大麻)のホモジナイズ*
クライオキットは、ミキサーミルMM400で凍結粉砕を行うための費用対効果の高いソリューションです。このセットは、2つの断熱容器、2つのトング、安全メガネがセットになっています。
ステンレス製の粉砕ジャーに、脆化させる試料と粉砕ボールを入れ、しっかりと容器を締めます。液体窒素に粉砕ジャーを浸けこむことで、試料の間接的な脆化が行われます。約2分間で試料は凍結粉砕が可能な状態になります。
液体窒素に直接触れてしまう可能性を避けたい場合は、クライオミルやミキサーミルMM500コントロールが適しています。両粉砕機に関しては、ステンレス製以外の材質でも凍結粉砕が行えます。
ミキサーミル MM 400 - 凍結粉砕*
メカノケミストリーは、無溶媒の環境下で物質の高速反応を可能にします。化学反応の中には、遊星ボールミルのような摩擦力を必要とするものもあれば、衝撃によるエネルギー投入を必要とするものもあり、ミキサーミルMM400は最適な機器です。
研究用途で使用できる試料量は、非常に少ないことが多く、MM400のような50mlまでの小さな粉砕ジャーが有効です。また、反応時間が長いことが多いため、数時間のプロセス時間を設定できることも重要なポイントです。
ミキサーミルは、メカノケミカルアプリケーションにおいて、遊星ボールミルににはない透明な粉砕ジャーがあります。透明な粉砕ジャーを使用し、ジャーを水平に動かすことで、その場でのRAMAN分光が可能になります。このため、反応プロセスをリアルタイムで監視し、最大収率を得るための最適な時間を特定し、長時間の処理を回避することができます。
MM400は、メカノケミカルアプリケーションにおいてこれらの多くの利点があります。
10mlのPMMA製粉砕ジャーに2x10mmのジルコニア製粉砕ボールを入れ、30Hzのメカノケミカル条件でバニリンとバルビツール酸のクノーベナーゲル反応の時間経過を示しています。反応は30分かけて進行し、色の変化で進行が確認できます。
提供:Sven Grätz, Ruhr-University Bochum, Faculty of Chemistry and Biochemistry, AG Prof. Borchardt, Dr. Sven Grätz.
In-situ Raman spectroscopy is a powerful analytical technique that allows for the monitoring and analysis of materials in their natural or process environment. This method utilizes Raman scattering, a phenomenon where light interacts with molecular vibrations, leading to shifts in the wavelength of the scattered light. These shifts provide a unique spectral fingerprint for the material being analyzed, offering insights into its chemical composition or molecular structure.
The "in-situ" aspect refers to the ability to observe and measure these characteristics directly during an ongoing process. This can include observing changes in the presence of various chemical reactions, also the so called mechanochemistry. Mechanochemistry involves the use of impact, shearing, or friction actions to induce chemical changes in solids. This approach is increasingly popular for its ability to bypass the need for solvents, potentially offering a more environmentally friendly and energy-efficient pathway for chemical synthesis. The Raman spectroscopy can provide invaluable insights into the reaction mechanism, phase transformations, reaction kinetics or for optimization of reaction conditions.
The MM 400 is “Raman-ready”, allowing easy removal of the bottom plate inlay. The bottom plate has openings for the Raman probe to consistently measure at the bottom of the jars by placing the Raman probe underneath the mill and thus underneath the jars, where particle interaction is most intense, ensuring accurate data. The Retsch PMMA grinding jars, with their transparency and chemical resistance, enhance spectral data without contamination. The plane outer shapes of the jars further enhance the spectroscopic data. These design adjustments streamline the experimental workflow. Researchers can now perform in-situ Raman spectroscopy with greater ease and precision, opening new possibilities for in-depth material analysis.
ネジ式粉砕ジャーは優れた機密性があり、材質により1.5 ml ~ 50mlの容量から、粉砕セットの材質は硬化鋼, ステンレス, タングステンカーバイド, メノウ, 酸化ジルコニウム, PTFEからお選びいただけます。
透明なPMMA製粉砕ジャーは、in-situ RAMAN法に使用されますが、光化学反応への応用も可能です。さらに、さまざまな化学物質への耐性も備えています。一部粉砕ジャーは前モデルとの相互性があり、このジャーはMM400の前モデルにも装着可能です。
ディスポチューブ、0.2mL、1.5mL、2.0mL、5.0mLが取り付けられる遠心チューブホルダ−や、コニカルチューブ 50mL、広口ボトル 30mLが取り付けられるホルダーのお取り扱いがございます。
MM 400は、5mlのステンレス製粉砕ジャーを4本取り付けることが出来るアダプタを装着することが可能です。最大8個の試料を同時に粉砕することができます。一度に行える検体数の増加は、メカノケミカルアプリケーションに特に有効です。
1.5または2mlバイアル
最大2 x 10 ml
5 mlバイアル
2 x 5 mlまで
30mlの場合
広口ボトル
2×4本まで。
50mlの場合
コニカルチューブ
2×4本まで
最適な結果を得るために、試料投入量に合わせて粉砕ジャーのサイズを選定する必要があります。粉砕ボールは試料サイズの3倍の大きさを使用することを推奨しています。例えば、8mmサイズの粒子からなる試料20mlを粉砕する場合、50mlの粉砕ジャーと25mmの粉砕ボールの使用を推奨しています。表によると、粉砕ボールは1個必要です。しかし、5mmの試料20mlの場合、15mmの粉砕ボール4個でホモジナイズすることができます。
粉砕ジャー 通常容量 |
試料量 | 最大投入サイズ | 推奨ボール投入量(個) | ||||||
Ø 5 mm | Ø 7 mm | Ø 10 mm | Ø 12 mm | Ø 15 mm | Ø 20 mm | Ø 25 mm | |||
1.5 ml | 0.2 - 0.5 ml | 1 mm | 1 - 2 | - | - | - | - | - | - |
5 ml | 0.5 - 2 ml | 2 mm | - | 1 - 2 | - | - | - | - | - |
10 ml | 2 – 4 ml | 4 mm | - | 5 - 7 | 1 - 2 | 1 - 2 | - | - | - |
25 ml | 4 – 10 ml | 6 mm | - | - | 5 - 6 | 2 - 4 | 1 - 2 | - | - |
35 ml | 6 – 15 ml | 6 mm | - | - | 6 - 9 | 4 - 6 | 2 - 3 | 1 | - |
50 ml | 8 – 20 ml | 8 mm | - | - | 12 - 14 | 6 - 8 | 3 - 4 | 1 | 1 |
表は、粉砕ジャー容積、試料量、最大供給量に対する、異なるサイズの粉砕ボールの推奨装填量(個数)を示しています。
レッチェのミキサーミルはオールラウンドに使用可能で様々な試料に対応しています:オイルシード, ガラス, コークス, タバコ, プラスチック, 化学製品, 合金, 土壌, 廃棄物サンプル, 木材, 植物, 汚泥, 石炭, 穀物, 穀物, 紙, 細胞, 織物, 羊毛, 薬剤, 藁, 配合飼料, 鉱物, 鉱石, 錠剤, 陶磁器, 電気製品廃棄物, 骨, 髪など
試料 30ml
ステンレス製粉砕ジャー 50ml
ステンレス製粉砕ボール 25mm×1個
30Hzで2分間
細胞懸濁液 30ml
コニカルチューブ(アダプタに装着) 50ml×8本
各コニカルチューブに25mlのガラスビーズ;0.5~0.75mm
30Hzで30秒
15mlの試料
50mlのステンレス製粉砕ジャー
25mmステンレス製粉砕ボール×1個
液体窒素による3分間の脆化処理
4回×2分、30Hz、粉砕間に再冷却も行う
試料 20 ml
ステンレス製粉砕ジャー 50 ml
ステンレス製粉砕ボール 1 x 25 mm
粉砕条件 30 Hz 1分
試料 5 ml
ジルコニア製粉砕ジャー 10 ml
ジルコニア製粉砕ボール 2 x 12 mm
粉砕条件 30 Hz 3分
試料20 ml
ステンレス製粉砕ジャー 50 ml
ステンレス製粉砕ボール 1 x 25 mm
液体窒素を使用した試料の脆化 3分
粉砕条件 4回×2分、30Hz、粉砕ごとに液体窒素による再凍結を行う
試料 3g
ステンレス製粉砕ジャー 50ml
ステンレス製粉砕ボール 25mm 1個
液体窒素による2分間の脆化処理
粉砕条件 30Hzで90秒
試料 10ml
ジルコニア粉砕ジャー 25ml
ジルコニア粉砕ボール 15mm×2個
粉砕条件 30Hzで2分
詳細なデータをご希望の方は、アプリケーションデータベースをご覧ください
当社の測定器は、科学や研究における幅広い応用分野のベンチマークツールとして認められています。これは、科学出版物における広範な引用によって反映されています。以下に掲載されている記事をご自由にダウンロードし、共有してください。
用途 | size reduction, mixing, homogenization, cell disruption, cryogenic grinding, mechanochemistry |
分野 | 農業、生物学、化学・プラスチック、建築材料、工学・エレクトロニクス、環境・リサイクル、食品、地質・金属、ガラス・セラミックス、医学・薬学 |
投入試料の性質 | 硬い、中硬い、柔らかい、脆い、弾力がある、繊維質 |
粉砕方法 | 衝撃力, 摩擦力 |
試料投入サイズ* | <= 8 mm |
粉砕粒度* | ~ 5 µm |
投入試料量* | max. 2 x 20 ml |
粉砕ジャー装填台数 | 2台 |
振とう数 | 3 - 30 Hz (180 - 1800 min-1) |
粉砕時間(通常) | 30 秒 ~ 2 分 |
Max. grindig time | 99時間 |
乾式粉砕 | あり |
湿式粉砕 | あり |
凍結粉砕 | あり |
遠心菅による細胞破砕 | 可, 最大20 x 2.0 ml |
粉砕ジャー装填位置補正 | あり |
粉砕ジャーの種類 | ネジ式粉砕ジャー |
粉砕セットの材質 | 硬化鋼, ステンレス, タングステンカーバイド, メノウ, 酸化ジルコニウム, PTFE, PMMA |
粉砕ジャーのサイズ | 1.5 ml / 5 ml / 10 ml / 25 ml / 35 ml / 50ml |
粉砕時間の設定 | デジタル、10秒~8時間 |
SOPを設定可 | 12 |
粉砕サイクル設定数 | 6 |
電圧 | 100-240 V, 50/60 Hz |
電源 | 単相 |
保護等級 | IP 30 |
消費電力 | 165W |
W x H x D(カバーを閉じた状態) | 385 x 350 x 470 mm |
本体重量 | ~ 27,5 kg |
規格 | CE |
水平に装着された粉砕ジャーを高速で往復運動させることで、中の粉砕ボールがジャー内壁に衝突させ試料を粉砕します。
また、混合・ホモジナイジング効果があり、小さいボールを複数個使うと、いっそう高まります。ガラスビーズなどの極小のボールを使って、細胞破砕に使用することもできます。
[1] Reaction scheme and performance of the experiments: Prof. Dr. Claudia Weidenthaler, Research Group Leader Heterogeneous Catalysis Powder Diffraction and Surface Spectroscopy, Max-Planck Institut für Kohleforschung, Mülheim an der Ruhr.
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